コラム

お盆のお花

お盆の花~お供えに向く花と活ける時の取り扱いのポイントのご紹介

お盆の花を飾りたいときは、お供えのお花を花屋さんへ注文したり、スーパーでも手ごろな花束が売られています。

あなたがご自身で、お盆のお花を購入したいと思われた時にご参考になるように、花の種類と花瓶に活ける時の取扱い方法をご紹介したいと思います。

お盆の花に向く花の種類をご紹介

菊(マム)

お盆のお供えに向く花

お盆の花に向く1位は、菊でしょう。
菊は暑さにも強く、つぼみを買っても咲きますし、長く飾ることができるのでコストパフォーマンスがとても良い花と言えるでしょう。

菊を扱う時の5つのポイント

①葉が黄色くなりやすい

菊はキク科に属し、花が長く咲くわりに葉が早く黄色くなりやすい植物です。活ける時に、花の下に葉を2~3枚残して、残りはすべて取り除きましょう。手で簡単にちぎれます。

②生ける時は茎を手で折る

菊を活ける時は、茎を手で折ると水を吸い上げやすくなります。手で折った後の、茎の表皮ははさみで切り取って大丈夫です。

③茎が腐りやすい

菊の茎は水につけると腐りやすいので、なるべく少ない水で生けることをお勧めします。

④水をよく吸う

その反面、他の植物と比較して、水をよく吸います
茎が腐りやすいから水を少なくすると、水をよく吸うので花瓶に水がなくなると、萎れたり枯れたりします。

有効な対処法

花瓶に少なめに(5㎝くらい)水を入れて、毎日水を替えること。ついでに、花瓶の中も洗剤やせっけんをつけたスポンジでよく洗い、良くすすぎましょう。雑菌を抑制して、水が腐らず長く咲いてくれます。

⑤固い蕾には栄養剤を使おう

菊は蕾で販売していることが多いと思います。菊は花を大きく咲かせるために、養分を必要としています。固い蕾を開花させるには、市販の栄養剤や延命剤(クリザールなど)がよく効きます。

ユリ

お供えのお花に向く花 ゆり

お盆のお花でおススメの2位はユリでしょう。
蕾が最後まで咲きますし、香りもよく、もともと夏に咲く花ですので暑さにも強いです。

ユリを扱う3つのポイント

①1~2輪咲いているユリを選ぼう

ユリは蕾まで咲く植物です。開いたものは早く散りますので、なるべく蕾が多いものを選んで購入しましょう。

②水分が蒸発しやすいので葉を多めにとる

茎についている葉から、呼吸の度に水分が抜けて(蒸散作用)いきますので、花の下4~5枚を残してすべて葉は取り除きます。手で簡単にちぎれます。

③花粉は早めに取り除こう

ユリの花粉は、洋服に着いたらクリーニングに出しても取れないと言われています。粉を吹いてしまう前に、花粉を取り除きましょう。写真のようにおしべを引っ張ると、簡単に外れて取ることができます。

飾っている間に花粉が吹いてしまった場合は、ティッシュなどで受けながら、そっと引っ張ればおしべは簡単に取ることができます。

指に花粉が付きますから、ティッシュでよく拭きとってから、石鹸をつけて洗い流してください。

クルクマ

お供えのお花に向く花 クルクマ

クルクマは花に見える部分が、実は苞と呼ばれ、花は苞のひとつひとつの花びらのような根元に小さく咲きます。
小さな花は咲くと1日2日で萎れますが、苞は強く、長い間その姿のままでいてくれます。

扱いが簡単なクルクマ

クルクマは水切りをすれば、一つの事だけを気をつければアレンジをしたり、花瓶に活けたりすることができます。苞の先が茶色になっていない、新鮮なものを選びましょう。

クルクマの取り扱う一つの注意点

大切な一つの注意点は、花瓶の水を少なく活けること。
これさえ守っていただければ、長く咲いてくれると思います。

リンドウ

お盆のお花

お盆に出回るのは、「エゾリンドウ」と呼ばれる種類のもの。花びらは開かずに、この形状のまま枯れていきます。

ちなみに秋のお彼岸ごろに出回るのは「ササリンドウ」。こちらは星形のように可愛らしく開きます。

リンドウを扱う時の3つのポイント

①扱い方は簡単

切り方は、水切りで斜めに切るだけ。茎がしっかりしていて扱いやすいと思います。

②水の量は少なく

注意点は、花瓶の水の量を少なくいれること。茎が腐りにくくなり、長く咲いてくれます。

③切り分けて使える

リンドウは、茎に間隔をあけて花が付きますので、途中で切り分けて使うことができます。

切り分け方のYoutube動画deご紹介しています。
『花のある暮らし 初心者さんのためのスーパーマーケットで購入したお花を飾る方法』
11:20 リンドウの扱い方と切り分け方

ご参考にしていただけましたら幸いです。

ラン(蘭)


写真は珍しいパフィオというランです。

ラン類は、もともと暑い国の植物ですから、日本の夏の暑さにも強く長持ちします。

ランの扱い方のポイント

ランもクルクマと同様に、扱い方は簡単です。
水切りで斜めに茎を切って、少ない水で活けましょう。

こちらは同じランの仲間で”デンファレホワイト”です。

比較的安価で入手しやすいと思います。


トルコキキョウ

トルコキキョウは、もともと夏に咲く花ですので、比較的暑さに強いのではないでしょうか。

写真は八重咲きのトルコキキョウ”セレブリッチホワイト”です。

トルコキキョウの扱い方のポイント

①新鮮な物を買おう

トルコキキョウだけでなく、本来花は新鮮なものを購入することをお勧めいたしますが、特にトルコキキョウは鮮度にこだわっていただきたい。

見分け方は、葉がシャキンとしているか、花がちじれたようになっていないかを確認しましょう。

②扱い方は簡単

切り方は、水切りで斜めに切るだけ。茎がしっかりしていて扱いやすいと思います。

③水の量は少なく

注意点は、花瓶の水の量を少なくいれること。茎が腐りにくくなり、長く咲いてくれます。

④切り分けて使える

トルコキキョウは、枝分かれして花が付きますので切り分けて使うことができます。

おわりに

上記にご紹介した花を、1本ずつ購入されて、束ねて、花瓶の水を少なく(10センチ以下)活けて毎日水を替える。お盆の間だけでなく、1週間から10日はお供えの花として飾っていただけると思います。

ご参考にしていただけましたら幸いです。

関連記事:【お花の基礎知識】花を長持ちさせる水切りと水揚げの方法とコツ

関連記事:お盆のお花選びについて


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