目次
オーバルアレンジの作り方とコツ

フラワーアレンジメントの基本形の一つ、オーバルアレンジの作り方をご紹介いたします。
イギリススタイルでは、テーブルの真ん中に置いて楽しむことが多いアレンジです。どこから見ても楕円形に美しく見え、ラウンドより横長で華やかさがあります。
フラワーアレンジメントが初心者の方でも、手順を覚えると、どなたでも作れるようになります。ポイントは、作る順番を守ること。それでは早速やっていきましょう。
花器にフローラルフォームをセットしましょう

フローラルフォームに、中心が分かるように十字にガイドラインを入れましょう。

花器から1.5~2㎝くらい出るようにオアシスをセットしましょう。 横から見たところ
オーバルアレンジの手順

イギリススタイルフラワーアレンジメントの特徴は、グリーンを一番初めに挿します。花器底辺の水平より、10度くらい下がっているように挿します。
花器のへりに茎を当てて、水平にフローラルフォームに挿します。挿し込む長さの目安は、2㎝程です。

手順は、まず十字にグリーンを挿します。楕円系に仕上げたいので、横が長くなるようにグリーンを切ります。
この時向かい合わせのグリーンを違う種類のものを選びましょう。理由は、左右で違うグリーンを使う方が、出来上がりが自然に見えるからです。

上から見ると、きれいな楕円形が出来上がりました。
イギリススタイルでは、グリーン形を作ることを、グリーンでホリエージを作ると言います。
最初は中心から花を挿していきましょう
それでは花を挿していきましょう。まずはバラを挿しましょう。
挿す場所は、十字のガイドラインを入れた中心へ垂直に挿します。挿し込む長さは2㎝くらいが目安です。


バラ1本目の高さの決め方は、花器の底辺からフローラルフォームまでの高さで切るのが目安です。
ポイントフラワーのバラ5本を挿しましょう

中心に向かって放射状に挿していきましょう。
この時、バラ4本は、同じ高さでなく高低差と角度が付いている方が出来上がりが自然な感じに見えます。
次はラインフラワーを挿しましょう

ポイントフラワーが入ったら、次はラインフラワーを挿しましょう。
紫色のベロニカとクレマチスの蕾です。楕円形の長い方にラインフラワーを挿すことで、楕円の横長を強調できます。
インパクトの強い花(大きな花)を挿しましょう

インパクトの強い花とは、ポイントフラワーのバラより大きな花を指します。
大きな花をバラより低く挿すことで、空間が生まれ、庭に咲く草花の風情が表現できます。
すべての花に当てはまるわけではありませんが、花は下から咲くことが多いので、大きな花を低く挿します。自然の法則通りに挿すと、華やかなのにどこかナチュラルさも感じるアレンジになります。
ラインフラワーを隙間にバランスよく挿します

隙間にクレマチスをバランスよく挿します。
クレマチスは花がすこしうつむいて咲きますので、自然の姿のように花を下に向けて挿すと、ナチュラルなイメージを表現できるでしょう。
仕上げは短いグリーンを挿して隙間を埋めます

グリーンを短く切って低く入れることで、花が浮き上がったように見えるかと思います。
イギリススタイルフラワーアレンジメントは、花の間を蝶々が飛ぶくらいの空間を開けてアレンジすると、庭に咲いている風景や、野に咲く風情を表現できると言われています。
オーバルアレンジ完成です。

オーバルアレンジが出来上がりました。

オーバルアレンジメント完成です。横から見ると、きれいな山形ができています
使用花材のご紹介

向かって左から
*ガーベラ ブロードウェイ 1本
*クレマチス インスピレーション 3本
*バラ ブルーミルフィーユ 5本
*トルコキキョウ 1本(3輪)
*ベロニカ 1本
*スカビオサ 1本
使用グリーンのご紹介

向かって左から
*リキュウソウ(1/2 枝先)
*リキュウソウ(1/2 下部)
*トネリコ
*紅葉ヒペリカム
*ルスカス
おわりに
オーバルアレンジの作り方のご参考になりましたでしょうか。
オーバルアレンジを作りたいあなたのご参考になりましたら幸いです。
以下、フラワーアレンジメントの基本形をご紹介しております。よかったら、ご参考になさってくださいね!
関連記事:
【フラワーアレンジメントの基礎】トライアンギュラーアレンジの作り方とコツ
関連記事:
『切り花を2週間長持ちさせる初めての花との暮らし』


初の著書として、2020年4月に出版させていただきました。
第4章に初心者にもできるイングリッシュスタイルとして、詳しく解説しております。
全国の書店で購入していただけます。
多くのお花好きの読者のお手元に届きますように。
amazonでもご購入できます!

谷川 文江(たにがわ・ふみえ) 株式会社アトリエフィーズ代表取締役。一般社団法人フラワーワークスジャパン代表理事。京都芸術大学芸術学部デザイン科卒業。同大学院芸術研究科修士課程修了。雑貨デザイナーを経てフラワーデザインを国内外で習得。1996年フラワースクール「アトリエフィーズ」を設立。2000年兵庫県西宮市に自らの設計素案・デザインにより、イギリスのゲストハウスをイメージしたフラワーサロンをオープン。2013年フラワーワークスジャパンを設立し、講師の育成にも力を注いでいる。「花とインテリアを通じて暮らしを楽しむ文化を創造する」を理念に幅広く活動中。著書に『切り花を2週間長持ちさせるはじめての花との暮らし』、『狭くても心地良い空間づくり はじめての極小ガーデニング』(共に家の光協会)がある。3児の母。子供たちはみな成人し、定年後カメラマンとして活動する主人と4人暮らし。
フラワーアレンジメント 体験レッスンのお申込み

教室の雰囲気やレッスン内容を確認されたい方のために、体験レッスンにご参加いただいております。作ったアレンジメントはお持ち帰りいただけます。
■アトリエフィーズの体験レッスンは手ぶらでOK
■ 1~2名の少人数制であなたの知りたいことにしっかり答えます。
■ 体験レッスンは通常のレッスンと同様の花材と流れで行います。